床の話 | note architects
2020.08.01
床について考える

床の仕上げは店舗の雰囲気を決定づける大事な要素です。なのでいつも慎重に選定しています。
雰囲気だけで選んでいるかと言えば、そうではありません。特に床は常に身体と接している部分なので、身体との関係が大事になってきます。

フローリングは肌触りがよい。でもその話は裸足で生活する住宅での話であって、靴を履いている店舗では変わってきます。多くの人が靴を履いて行き来する店舗では、逆に床が傷つきやすいというマイナス面が目立ってしまいます。

一方でモルタルの床は傷つきにくいですが、硬い素材なので長時間立っていると脚が疲れやすいなどマイナスな面もあります。

しかし、マイナス面は他の部分で補うことができます。
カット中は椅子に座っているスタイルの美容師さんは、疲れやすさよりも掃除のしやすさを優先して、モルタルの床仕上げを選択する方が多いです。

どんな素材にも良い面悪い悪い面があります。
万能な素材などないと断言できます。人間も欠点があるからこそ、人間らしく愛せるものです。

素材の足りない部分は、身体の方で補ってあげる。
身体と素材の関係が生まれる空間が、豊かであると考えています。

ryokamamatsu

守谷の美容室

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