













℗Photography by STUDIO SEN / Yuki Seshimo
若い画家のためのアトリエ兼住宅の計画
生活とアトリエという2つの世界が同居する住宅である。
アトリエと住居、住居と外界という性質の異なる世界が、互いに干渉せず独立したまま隣接するように、境界線を考えた。
中央に画材や資料などを収納する箱を置き、自然な光が求められる角部屋のアトリエと、洗面やキッチン隣の生活空間に分けた。箱の隙間から向こうの世界を眺める。互いに相手を鑑賞するという絵画のような関係が生まれた。
外界とは巨大な建具で仕切った。エントランスからは、重たい扉を開けて出入りする。
この不便な身体的体験が、外界からの距離を遠ざける。
空間から絵画の世界を創造するという創作方法であるため、現したコンクリートの壁は重たすぎると感じ、フロッタージュの手法を用いてテクスチャの濃度を調整した。塗料を擦り付けるように塗り、余分な塗料を擦り落とす。微細な凹凸がそのまま色の濃淡に転写される。2次元と3次元の間にあるような、質量を失った仕上げである。
抽象化された濃度の薄い空間で、今も制作が行われている。
クライアントのイラストレーションはこちら
