引戸について考える | note architects - 清澄白河 門前仲町
2021.09.14
引戸について考える

1枚の扉にもいろいろある。
普通にしてもよいのだけど、キレイに仕上げるためにはそうはいかない。

上から吊るか、戸車で床を転がすか。
鍵は付くのかどうか。
トイレなどの音が漏れたくない部屋なのか。
考えることはたくさんある。

また重い引戸の場合にハンドルがつくと、引残し分だけ通れる幅が狭くなる。
それを計算しないとベッドが通らない、冷蔵庫が通らないなどが起こってくる。

これらの条件を整理して最適な形式を選択する。

ここからさらに、普通とは違ったデザインされた扉にしていく。

枠があるように見せるのか。
壁に扉が張り付いているように見せるのか。
扉を床から天井までの高さにするのか。

何か一つ条件が変わると成立しなくなる。
振出しに戻って最初から考え直す。
これを繰返す。。。

引戸はとても繊細で、この国の人にとっては馴染み深い。
付き合いの長い扉なのだと思う。

ryokamamatsu