℗Photography by Hiroki Kawata
岩崎家の旧庭園に沿って建つ長屋の改修計画。
明治時代から変わらない庭園の景色が眼前に広がる、築100年の長屋である。
決して広いとは言えない窓から見える緑を、部屋のどこにいても享受できるような住宅にしたいと考えた。
単に窓を広げることは構造的に現実的ではなく、目の前の環境を部屋中に充満させるような設えを目指し。
水回りや寝室などの個室は3階にまとめ、部屋を分断していた階段室の壁を取り払い、キッチンを中心とした大きなワンルームとした。
造作家具やフローリングには薄く白い塗料を塗り、緑以外の色を脱色させ、一方で躯体の塗装を緑が映えるように補色関係にある赤を少しだけ入れたカラーとし、光の当たり方、角度により白にも薄赤にもベージュにも変化する、揺らぎのある空間をつくった。
カラーの増減操作に加え、さらに庭園側の床、キッチンやレンジフードは艶のある素材を選択し、反射により緑を奥まで引き込んだ。
繰り返される増築により、自然から切り離された生活を開放し、都市と自然の間にある環境が活かされた住まいとなった。
2021.11
toolboxの事例Pin-upに掲載されました。
2022.1
雑誌LiVES 2022年1月号に掲載されました。
2022.4
BS朝日「辰巳琢郎の家物語」で放映されました。
2022.4
建築家情報サイト「Klasic」の記事に掲載されました。
2022.8
建築情報サイト「KENCHIKU」に掲載されました。